会社の中の権力者、道化師、詐欺師―リーダーシップの精神分析
![]() |
組織の中の道化師の存在と役割に気づく本 |
もう少し軽い内容を想像して購入したが、以外にも難解な心理学の世界を垣間見たような気がした。
ただ、わかりやすい事例とこなれた翻訳のせいか、どんどんこの本の世界に引き込まれていった。
リーダーがフォロワーの作り出す幻想に惑わされるとき、組織は破綻へのスパイラルに陥る。
適度な自己愛はリーダーにとって必用な要素であるが、自己愛が必要以上に強くなると、権力に酔いしれて暴走するリーダーとなる危険がある。
喪失感や報復への恐怖感から権力の座にすがりつくリーダー等々。組織の大小にかかわらず、自分の身近にいくつも存在する問題であると感じた。
また、組織の中で、リーダーとフォロワーの緩衝材となる道化師の役割が、いかに重要なものであるのか、理路整然と語られている点は、個人的には最も考えさせられ、すばらしいと感じた。
本書は、筆者が読んで欲しい人の最初に挙げているように、ビジネスの現場にいる人にとって、自分の言動が周囲の人にどのような影響を与えるのか、考えるツールを提供している。

