混雑と待ち
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広い視野・直観的理解を助ける「流入」「流出」による説明 |
本書は日本オペレーションズ・リサーチ学会創立40周年記念行事の一つ「経営科学のニュールフロンティア」における待ち行列関連分野3部作の入門編として位置づけられているが、私が今まで読んだ待ち行列関係の入門書の中では最高の本である。
その理由は4つある。
@「流入」と「流出」という分かりやすい概念で、「待ち」「混雑」現象をわかりやすく解明しており直観的理解を助けている点。
A従来の待ち行列の理論の守備範囲を超えて交通工学・在庫理論も視野におかれて書かれている点。
BTOC (Theory of Constraints)等最近の話題も踏まえて論じている点。
C高速道路の料金所での並び方(大型トラックのいる列に並ぶのが良い)や学生食堂における混雑など身近な話題・事例が多い点。
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初心者や数学が苦手な人に優しい本 |
本書はオペレーションズ・リサーチ学会40周年記念事業の一つとして企画された「経営科学のニューフロンティア」シリーズの第7弾に当たる。
この本の優れた点として、初心者にもわかり易い内容であり、数式の使用を極力避けてある点が挙げられる。
まえがきに「本書は大きく分けて第1章から第4章までの前半部と第5章から第9章までの後半部から構成されている。前半部ではさまざまな混雑現象を取り上げ、それらを主として「流入」と「流出」の観点から眺めて議論する。読者に、こんなものまで混雑現象として考えることができるのか、と思っていただけたら幸いである。」
とあるように初心者である私でも興味を持って読むことができた。電車のラッシュアワーや車の渋滞のような馴染みあるものから初詣やドリップコーヒーまで例として取り上げてある。
また、「なるべく数学を使わず、直感的に議論をするように心がけたつもりである。後半部では前半部で取り上げた話題のうち、数理的にもう少し掘り下げると面白いものをいくつか選び、それらをやさしい数学を使って説明した。」とある。
前半部では数学に殆ど触れることはなく、経験や感覚に基づいた観点から議論を進めてあるのでORに興味のないかたはもちろんのこと、「ORのテキストはどれも数字だらけで勉強する気にならない!」という方にも最適であるように思われる。

