文化とメセナ―ヨーロッパ/日本:交流と対話 街が再生し、市民がよみがえる
![]() |
ワンパターン |
この手の本にありがちな、欧米はこんなに素晴らしいのに、日本はダメ、という単純な図式である。
旧ソ連にはソルジェニーツィンのように収容所の中からも文化が生まれたのに、日本にはそういう強い文化が生まれていない、とまでくると、単に日本を非難したいがために書かれた本とも言われかねない。
メセナについても、バブル全盛の頃は、確かに企業は文化振興にも関心をもっていただろうが、現在のように長引く不景気の中で、倒産の危機にさえ直面している企業に、いかに本業とは無縁の文化振興に関心をもって資金を出させるか、という厳しい問題認識もない。
青木保氏の「クールジャパン」と比べると、ため息がとまらない一冊である。

